1969年〜70年ごろにベトナム戦争に参戦した兵士が調達したツアージャケット、もしくはスーベニアジャケットと呼ばれるお土産ジャケットです。日本ではベトジャンと呼ばれているジャケットと同一です。比較的大きめの仕上がりの美しいジャケットです。
ツアージャケットは、調達した兵士が戦地にいた期間を刺繍することから呼ばれており実際には戦地で着用する目的ではなく戦地にいた記念として調達したお土産品です。現地でも着用はされていましたが、戦闘用などではなくファッションアイテムです。当時の南ベトナムではこういったジャケットを製造し販売していたお土産店が多く存在し基地や都市部にて調達が可能でした。もちろん、自分だけの記念の品としてテイラーメイドして持ち帰るケースも存在しますが多くは既製品として販売されているものにネームや期間、所属部隊や詳細な地名を入れるケースが多く見受けられます。
こちらのジャケットは兵士の個人名がとから刺繍されております。それ以外は、一般的なハンドミシンの横振り刺繍ではなく、チェーンステッチの独特な方法が用いられています。デザインは一般的ではありますが、特筆すべきか多くの場合ラオスとカンボジアも地図の一部として刺繍されていましたがこちらは南北に分かれたベトナムの地図のみが刺繍されています。地名はQUINHONで、当時大きな米軍基地があった場所になります。
何度か着用されたようで、裏地には摩耗、破損があります。使用されているジッパーはYKKのアルミ製でレール部分にいくつか歯抜けがあります。可動はしますが着用時は注意が必要。破損防止のために蝋を塗布しているため最初のうちは蝋が落ちます。次第になじみ破損防止となります。水に濡れたことにより裏地の色味が表面に移っている箇所があります。黒字のジャケットではなく、当時兵士に支給されていたERDL迷彩のポンチョライナー生地が使用されており黒ジャケットに比べると比較的暖かいジャケットです。摩耗、破損などはありますが非常に仕上がりは美しく独特な刺繍が素晴らしい出来栄え。ツアージャケットをお探しの方にピッタリなジャケットです。中古品ですので返品はできません。ご了承くださいませ。
サイズ(平置き):
肩幅 53cm 身幅 58cm 着丈 68cm 袖丈 55cm