1968年コントラクト、ベトナム戦争期のU.S. NAVY 4th Model Jungle Fatigue Jacket。
これはかなり面白い一着です。
胸には「CHWALTNEY C.R.」のネームテープと「U.S. NAVY」テープ。そして左袖には、ベトナム戦争期のU.S. NAVAL SUPPORT ACTIVITY SAIGON、通称NSA SAIGONの“ROAD RUNNER”ローカルメイドパッチが縫い付けられています。
さらに本来長袖である4th Modelを半袖へと改造した、いかにも現地使用品らしい仕様。官給品そのままでは決して生まれない、ベトナムで実際に使われたミリタリーユニフォームならではの魅力が詰まった個体です。
内側ラベルには、
COAT, MAN'S, COTTON W/R RIP-STOP
POPLIN OG 107, CLASS 1
DSA 100-68-C-2403
TELLICO MFG. CO.
の表記。
「68」コントラクトとなる1968年度調達品で、コットン100%のOG-107リップストップ生地を採用した4th Model。ベトナム戦争を象徴するジャングルファティーグの完成形ともいえるモデルです。
サイズは非常に需要の高いMEDIUM-REGULAR。タグ表記はChest 37–41 inches / Height 67–71 inchesとなっています。そして何より、この個体を特別なものにしているのが左袖です。
縫い付けられているのは、U.S. Naval Support Activity Saigon(NSA Saigon)の“ROAD RUNNER”パッチ。ベトナムもしくはタイで現地で製作されたローカルメイドタイプで、パッチ自体にも強い使用感が残っています。
Naval Support Activity Saigonは1966年5月に設置された米海軍の重要な支援組織で、南ベトナムのII・III・IV Corps Tactical Zonesに展開する海軍部隊を広範囲に支えていました。弾薬・武器・通信機器の供給から、人員や物資の輸送、舟艇の修理・整備、基地施設の運営までを担い、沿岸監視部隊、PBRを運用するRiver Patrol Force、Mobile Riverine Forceなど、ベトナム戦争における米海軍の実戦部隊を後方から支えた重要な存在です。
特に1968年頃にはNSA Saigonの支援網は大きく発達し、各地に多数のデタッチメントを展開。月間数千トン規模の物資を水上輸送し、航空輸送も行うなど、南ベトナムにおける米海軍の作戦を成立させる巨大な兵站ネットワークとなっていました。
そのNSA SAIGONのローカルメイド・パッチが残ったジャングルファティーグというだけでも非常に魅力的ですが、本個体はさらに半袖へと改造されています。
熱帯のベトナムで実際に着用することを考えれば極めて合理的なカスタムであり、陸軍の一般的なジャングルファティーグとは違う、海軍現地部隊ならではの自由度と実用本位の雰囲気を強烈に感じさせます。
胸のネームテープ、U.S. NAVYテープ、NSA SAIGONのRoad Runnerパッチはいずれも本体との馴染みが良く、当時から付いている初付けのものとして扱っています。
状態はUSED。全体に着用による褪色、アタリ、使用感がありますが、目立つ大きな汚れや大掛かりな補修は見られません。袖は半袖にカスタムされています。これは海軍兵士が好んで行ったカスタムで陸軍や海兵隊の兵士ではあまり見られません。
1968年コントラクト、4th Model、MEDIUM-REGULAR、U.S. NAVYネームド、NSA SAIGON “ROAD RUNNER”ローカルメイドパッチ、そしてショートスリーブ・カスタム。
単に「ベトナム戦争期のジャングルファティーグ」という括りでは収まらない一着です。
こうした個体の魅力は、パッチ一枚、縫い目一本までがその服の背景を語ってくれること。大量に生産された官給品が、一人の兵士の手に渡り、現地で使用されることで世界に一着しかないジャケットへ変化していったことを感じさせます。NAVY物、ベトナムローカルメイド、そして実際の使用背景を感じられるジャングルファティーグを探されていた方には、特におすすめしたいスペシャルピースです。中古品ですので返品はできません。ご了承ください。
サイズ(平置き)
肩幅:47cm
身幅:61cm
着丈:79cm
袖丈:24cm