アメリカ海軍の戦闘機パイロット仕様 MA‑1フライトジャケットが入荷しました。本品は1960年代後半のロットと推定される実物ヴィンテージ。パイロットが実際に使用した痕跡を色濃く残し、当時のミリタリーの空気を体感できる一着です。
フライトジャケットの定番であり歴史的価値の高いMA‑1ですが、戦闘機乗員が使用した個体はさらに希少性が高まります。マテリアルはオリーブドラブのナイロン/リブ構造で、当時の航空隊の仕様に合わせて襟・袖リブがカットされたカスタム仕様になっています。実戦での着用性を優先した改造で、パイロット装備のリアルな一面を伺わせるディテールです。特にグローブなどの干渉を嫌ったパイロットの中でよく行われた現場でのみありえる個人的な改造の一つです。
使用感は全体に見られますが、それがこのジャケットの本物感・歴史の深さを物語っています。ウエストリブにはダメージがあり、経年によるほつれやリペア痕が見受けられますが、当時の現場で実際に着用されてきた“生きた証”として捉えられます。リブが切り取られている仕様は、戦闘機パイロットの快適性を優先した実用カスタムであることが多く、特にUS NAVYパイロット装備の個体としては稀少です。
◆ パッチについて(当時物を可能な限りの調査)
本品最大の魅力は、ボディ全面に縫い付けられたオリジナルパッチ群。多数が戦闘機乗員や空母航空隊に由来する当時物パッチで、パッチそれぞれに歴史的背景があります。アメリカ海軍パイロットは転属が多いため空軍パイロットなどとは異なりパッチが多く装着される傾向があります。全てではありませんが一部を説明します。
左袖・胸のパッチ
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U.S.S. Forrestal / FITRON 11
→ USS フォレスタルは1960年代に就航したアメリカ海軍航空母艦。FITRON(Fighter Squadron)11は同空母に展開した戦闘飛行隊で、ベトナム戦争期から1970年代にかけてアクティブに活動しました。
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Grim Reapers VF‑101
→ VF‑101「グリム・リーパーズ」は海軍戦闘機パイロットの訓練飛行隊でも知られる部隊。戦闘機技術者・パイロットの訓練で実績があり、海軍機乗りにとって象徴的存在です。
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戦闘機機種系パッチ(McDonnell Phantom II / Phantom Phixer)
→ F‑4 ファントムⅡ関連のパッチは、海軍で長く使用された主力戦闘機機種を示します。実使用パイロットジャケットに多く見られるモチーフです。Phantom Phixerのパッチは空軍、海軍、海兵隊のメンテナンス部隊のパッチです。
背面のパッチ群
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VMFA‑531 USS Forrestal 72 Med Cruise ’73
→ 海兵隊戦闘攻撃飛行隊 VMFA‑531 が1972〜73年にフォレスタルを母艦として地中海クルーズを行ったことを記念するパッチ。海軍と海兵隊合同運用の歴史が表れています。
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各国都市・寄港地パッチ(Mallorca, Barcelona, Andorra 等)
→ 当時の空母展開では寄港地を記念して地元のシンボルをあしらったパッチが作られました。これらは乗組員が自国・地中海各地での展開を記した“航海の記憶”そのものです。
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デッキウォーリアーズ / ATKRON / VAW‑126 ほか
→ 航空隊・偵察隊・対潜部隊など多彩な識別章が並び、空母戦闘群の部隊構成や空中偵察機の識別など、海軍航空隊の多様な歴史が透けて見えます。
パッチの総合的な価値
これらのパッチの多くは当時の乗員によるピースワーク・手刺繍/縫い付け品で、個人の航海・任務の記念として残されたケースが多いもの。単なる装飾ではなく、戦闘機乗員としての経歴・部隊行動の記録が刻まれています。説明しきれていないパッチもありますが、数々の任務と航海を生き抜いたパイロットの歴史が詰まったフライトジャケットです。
◆ 状態について
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リブ: 襟・袖ともにオリジナルリブが切断/カスタム済み。経年によるほつれ・ダメージあり。
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ウエストリブ: 両側ともに損傷があり、ほつれが見られます。
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ボディ: ナイロン特有の経年光沢と使用感あり。パッチの縫い込み跡・糸飛び出しが確認できます。
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パッチ剥離: 数枚は取り外されて空白箇所あり。
これらはすべて**実使用の証として捉えられ、単なる汚れや破れ以上の“ストーリー性”**を帯びた状態です。
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このMA‑1は単なる古着ではなく、戦闘機パイロットというリアルな歴史の証言者です。パッチひとつひとつが米海軍航空展開の記録であり、当時の空の戦いと乗員の足跡を伝えています。中古品ですので返品はできません。ご了承ください。
サイズ(平置き)
表記なし(推定 LARGE 相当)
肩幅:47cm
身幅:60cm
着丈:57cm
袖丈:54cm