1950年代、第一次インドシナ戦争期にフランス軍で使用されていた、非常に希少なショートスリーブのコマンドセーター、オリエントプルオーバーの実物です。
今回の個体は、実際にインドシナ戦争へ従軍した元フランス軍兵士から放出された、貴重な来歴を持つ一着です。
フランス軍のヴィンテージウェアの中でも独特の存在感を放つ、半袖仕様のミリタリーニット。
深みのあるブラウンカラーに、しっかりと編み込まれた肉厚なニット生地。無骨な表情を持ちながら、どこか上品さも感じさせる、フランス軍らしい魅力に溢れたアイテムです。
第一次インドシナ戦争は、1946年から1954年にかけて、現在のベトナム、ラオス、カンボジアを中心とする旧フランス領インドシナで繰り広げられた戦争です。フランス軍は現地に正規軍や外人部隊、空挺部隊などを投入し、熱帯特有の高温多湿な気候と厳しい戦闘環境の中で活動していました。1954年のディエンビエンフーの戦いでフランス軍が敗北したことは、第一次インドシナ戦争の終結へとつながる歴史的な転換点となりました。
この時代のフランス軍装備は、第二次世界大戦から続くヨーロッパの軍装文化と、熱帯地域での実用性が交差した非常に興味深いものが多く、現在では世界中のミリタリーコレクターから注目されています。
本品も、そうした激動の時代を背景に持つ希少な軍用衣料のひとつです。
特に注目したいのが、半袖という独特の仕様と、ニットならではの立体的なシルエット。
丸首のリブ編みネック、折り返されたようなボリュームのある袖口、そして裾を絞る幅広のリブが特徴的です。
身頃には適度なゆとりがありながら、裾のリブによって自然な丸みが生まれ、現代のニットウェアとは異なるヴィンテージ特有のバランスを楽しめます。
生地は細かな編み目が密に詰まった、存在感のあるニット素材。
落ち着いたブラウンの色合いと相まって、ミリタリーアイテムでありながら非常に洗練された雰囲気を持っています。
一枚での着用はもちろん、シャツとのレイヤードや、フレンチヴィンテージのトラウザーズとの組み合わせにもおすすめです。
そして、今回の個体で見逃せないのが、首元に当時のサイズタグが残存していること。
長い年月を経たニット製品は、着用や洗濯によってタグが失われているものも多く、特にこの年代の軍用ニットでタグが残っていることは、コレクションするうえでも嬉しいポイントです。
タグ自体には経年による傷みが見られますが、赤い印字が部分的に残っており、当時の雰囲気を感じさせます。
第一次インドシナ戦争の終結からすでに70年以上。
当時の軍用衣料、とりわけニット製品は、生地の性質上、虫食いや伸び、摩耗などのダメージを受けやすく、良好な状態で残る個体は年々少なくなっています。
当店でも、状態の良い個体の残数は非常に限られており、今後同様のものをまとまった数でご紹介することは難しいアイテムです。
1950年代のフランス軍実物、インドシナ戦争従軍兵士からの放出という来歴、そして当時のタグが残る希少なショートスリーブ仕様。
単なるヴィンテージニットという枠を超え、フランス軍の歴史を感じながら着用できる特別な一着です。
フレンチミリタリーがお好きな方はもちろん、第一次インドシナ戦争期の軍装品を収集されている方にも、ぜひ手に取っていただきたいアイテムです。
1950年代の実物中古品です。
首元のサイズタグには経年によるほつれや傷みが見られますが、赤い印字が一部残存しています。
年代を考慮すると、タグが残っていること自体が魅力的なポイントです。
ニット特有の経年変化や使用感を含め、70年以上前の軍用衣料ならではの風合いをお楽しみいただけます。
中古品ですので返品はできません。ご了承ください。
サイズ(平置き)
肩幅:51cm
身幅:50cm
着丈:53cm
袖丈:16cm
身丈:60cm