朝鮮戦争期に韓国へ駐留した米空軍兵士たちが、任務の記念として現地でオーダーメイドしたスーベニアジャケットの実物です。
日本駐留兵が製作したジャパンジャケット(スカジャン)と同じ文化圏に属するアイテムですが、韓国駐留兵向けの個体は現存数が圧倒的に少なく、市場で見かける機会は極めて限られます。
本品は鮮やかなブルー×シルバーとブラックxシルバーの配色を採用した華やかな一着。リバーシブル仕様となっており、両面ともに同じ部隊モチーフが刺繍されています。機械生産品とは異なり、職人による手刺繍で仕上げられているため、表裏で文字の形や刺繍の表情に微妙な違いが見られます。この“揺らぎ”こそが当時のスーベニアジャケットならではの魅力です。
背面には大きく、
“17th BOMB WING(L)”
“BLACK KNIGHTS”
“KOREA”
の文字と航空機モチーフが刺繍されています。
17th Bomb Wing(Light)はアメリカ空軍の爆撃航空団で、朝鮮戦争中にはB-26インベーダーを運用し、夜間爆撃や近接航空支援などの危険な任務を担当しました。その隷下部隊のひとつが有名な愛称である“Black Knights(ブラックナイツ)”を使用していました。
ブラックナイツは朝鮮戦争において夜間侵攻作戦で高い戦果を挙げたことで知られ、敵補給線や鉄道網への攻撃を繰り返し実施した精鋭部隊として知られています。本ジャケットは、その誇り高い部隊への所属、あるいは駐留経験を記念して製作された個人調達品と考えられます。
胸元には三角形のパッチデザインによる刺繍が施されており、
“5th AF”
“REMCO MHO”
の表記が確認できます。
5th AFは米空軍第5航空軍を示すもので、朝鮮戦争時に極東空軍の主力として作戦を展開した司令部です。REMCO MHOについては兵站・管理部門、あるいは駐留施設関連組織を示す略称と考えられますが、詳細な解読は困難です。それでも当時の兵士個人に紐づくカスタムディテールとして非常に魅力的なポイントとなっています。
状態も素晴らしく、この年代のスーベニアジャケットとしては非常に良好です。多少の汚れや使用感は見られますが、生地の光沢も残っており、刺繍の保存状態も優秀です。中綿には若干の偏りが見られますが、これは1950年代のジャケットではごく一般的な経年変化です。
さらに特筆すべきはサイズ感です。この手の朝鮮戦争期スーベニアジャケットは小さなサイズが圧倒的多数を占めますが、本品は比較的大きめの着用可能サイズを維持しています。
朝鮮戦争、米空軍、第5航空軍、17th Bomb Wing、そしてBlack Knightsという歴史的背景が一着に凝縮された、まさに資料価値とコレクション価値を兼ね備えた個体。ジャパンジャケットに比べ圧倒的に希少な“Korea Jacket”の中でも、ここまで内容の濃い刺繍を備えたものは滅多に出会えません。朝鮮戦争期スーベニアジャケットの傑作です。
製造国:韓国もしくは日本(推定)
年代:1950年代頃(朝鮮戦争期)
所属:17th Bomb Wing (Light) / Black Knights 関連
仕様:リバーシブル
中古品ですので返品はできません。ご了承ください。
サイズ(平置き)
肩幅 27cm
身幅 56cm
着丈 54cm
裄丈 88cm(ラグランスリーブ)
※委託販売品(C)