第二次世界大戦中の厳しい冬を凌ぐため、米陸軍が採用した名作防寒アウタそれがこの「マッキーノコート（Mackinaw Coat）」です。別名「ジープコート」とも呼ばれ、前線の兵士たちや後方支援部隊、戦車兵、トラック運転手らに重宝された実用性と機能美の結晶ともいえるジャケットです。

本品は1940年代に製造された、WWIIオリジナルモデル。第二次世界大戦らしいカーキ色のコットンシェルに、分厚いウールライニングを贅沢に使用。ウールライニングは、同時期のタンカースジャケットにも見られるような質感で、体幹部から襟まで全面を覆い、極寒地でも耐えうる仕様になっています。特徴的な大判のショールカラー（へちま襟）は、上までボタンを留めることでマフラー要らずの防寒性を発揮。また、ダブルブレスト＋ウエストベルトの構造は風の侵入を防ぎ、シルエットにも重厚感を与えています。フロントポケットの角度や袖口のストラップなど、実用性を追求したディテールの数々も魅力です。アメリカ版のトレンチコートのような立ち位置とも言えます。

状態としては、全体的に良好で当時物としては非常にしっかりとしたコンディション。ただし、年代相応の汚れや小さなシミが数カ所、またライナーのウール地にやや虫食い跡が見られます。とはいえ、使用には支障がなく、むしろリアルなヴィンテージの風合いとしてコレクターにも高く評価されるポイントです。その重厚な佇まいと戦争という歴史を背負った背景が、単なる防寒着の枠を超えて語れるアウターへと昇華しています。戦争遺産として、またファッションとして──どちらの視点から見ても申し分ない逸品です。中古品ですので返品はできません。ご了承ください。

サイズ（平置き）

肩幅 42cm　身幅 56cm　着丈 81cm　袖丈 67cm