非常にレアな個人調達のジャンプジャケットのご紹介です。WWIIにおいて活躍したM42 ジャンプジャケットは機能性も高く非常に素晴らしいジャケットでありながら有名なところだとD-Day ノルマンディー上陸作戦前夜の空挺部隊による降下作戦、マーケットガーデン作戦の一部などで使用されたにとどまりジャンプジャケットは実際にはごく限られた年代の兵士のみ着用したレアなジャケットなのは言うまでもありません。今回のジャケットは、かつて日本の仙台を拠点として占領下の日本に進駐した第11空挺師団に所属していた兵士が、1950年代に個人的にテーラーに発注し調達したジャンプジャケットです。1940年代後半〜1950年代は既にジャンプジャケットは使用されておらずM51やM43フィールドジャケットが主な戦闘服でした。おそらくこの兵士はジャンプジャケットへの憧れや空挺兵士を象徴する存在として帰国前に仙台のテーラーに、カーキカラーの頒布とパラシュート迷彩生地、そしてベルトバックルを持ち込んで見よう見まねで製造させたものと推測されます。胸には、ローカルメイドの日本製11th ABのパッチが縫い付けられており首後ろには「SENDAI TAILAR HAMADAYA」のラベルが縫い付けられています。
ジャケット自体は未着用と言っても良い状態です。表面の生地は固く衣類用の生地ではなく頒布のようなカバーに使う硬く厚い生地が使用されています。裏地には当時使用されていた迷彩パラシュートの残り生地。背面にはパラシュートの繋ぎ目が見えますので生地原反ではなくパラシュートの切れ端を持ち込んだことがわかります。何より特筆すべきは、ポケットに使用されているエンジ色の金属ボタンです。非常に日本らしい色味のボタンで軍基準のものではなく間違いなく民間品が使用されています。ジャケットも軍服のようながっしりとした縫製ではなく、スーツのジャケットのような繊細な縫い方で作られていますので記念品として帰国後に着用しようと発注したジャケットであると言えるでしょう。手元に実物のジャンプジャケットがなかったことは明らかで、ポケットの位置や背中のプリーツなど細部が実際のジャンプジャケットとは異なっています。そう言った意味でも、ローカルメイド、個人調達の魅力の溢れた非常にレアなジャケットです。当店が自信を持っておすすめする素晴らしい日本製テーラードジャケットです。中古品扱いとさせて頂きますので返品は出来ません。ご了承下さいませ。
サイズ(平置き):肩幅 49cm 身幅 55cm 着丈 73cm 袖丈 62cm